建築士の塾・設計製図試験オンライン講義99
http://www.archicom.co.jp/


「高齢者施設を併設した集合住宅」について

以下今年の課題についてふれていきます。



過去の類似課題

過去に出題された類似の課題を以下にあげます。
設計製図試験課題一覧参照

  • 昭和62年「店舗などの施設のある市街地共同住宅」
    RC造又はSRC造、地上7階建(一部6階建以下可)、延べ面積が4,000m2以上
    5,000m2以下で、道路は西側18mと北側8mの条件で、敷地うち東側半分は、建築物の高さ12m以下、かつ、階数3以下とする制限があります。
    住戸は40戸で2〜7階に設け、店舗とアスレチッククラブを1階に設ける条件になっています。
  • 平成5年「メゾネット住戸のある集合住宅(3階建)」
    RC造、地上3階建、延べ面積が2,000m2以上2,500m2以下で、道路は南側12mと東側6m、北側は歩行者自転車専用道路の条件で、西側は4階建独身寮の寮室が敷地に向っている配置された設定になっています。
    住戸は、フラット8戸、メゾネット8戸を1〜3階に設け、集会室、店舗を併設する条件になっています。



採光に有効な開口部の確保「その壱」

図1のような住戸プランになった場合、楕円で囲んだ部分の開口部からの採光は有効になりませんので、注意が必要です。
この部分に窓を設けて3LDKを計画してしまうと、ここからの採光に難点が生じ、減点の対象となります。
「店舗などの施設のある市街地共同住宅」でも、住戸の条件を「3LDKを主体とする(一部を2LDKとしてもよい)。」としていましたが、こういったプランになりうることも配慮してのことだと考えて下さい。
また、住居系地域以外であれば、隣地境界線または同一敷地内の他の建築物からの水平距離を5m以上取れば、開口部全部が有効となります。
したがって、図2のように、5mの吹抜を設けることで、楕円で囲んだ部分の開口部からの採光をすべて有効にすることができます。

     



採光に有効な開口部の確保「その弐」

住宅の居室、高齢者施設の主な居室は床面積の1/7以上、その他の居室でも床面積の1/10以上の採光に有効な開口部を確保する必要があります。
いずれにしても、居室の採光確保には注意が必要な用途になります。
隣地が公園等の敷地条件であれば、隣地境界線から建築物までの距離を特に気にする必要はありませんが、それ以外は要注意です。
図3のような建築物の形態を例(階高:1・2階=4m 3〜5階=3m)に、どれくらい離しておけば全開口部が有効となるか検討してみます。

  • 住居系地域の場合(H=2.5D以上)
    D1=4m
    D2=8m
  • 商業系地域の場合(H=5.0D以上)
    D1=2m
    D2=4m



事前に用意できるプラン

各部門のゾーニングや所要室の配置は、本試験を含み各課題ごとに検討していくべき内容になります。しかし、2時間目に作図時間の短縮方法として標準グリッドに納まるエレベーターと階段のパーツ、トイレのパーツについてふれたように、事前にプランを用意しておけるものもあります。
集合住宅の場合、3LDK(約80m2)、2LDK(約70m2)、2DK(約50m2)、1DK(約40m2)などの住戸プランを、スパン割をよく検討した上で用意しておく必要があります。



合格するぞ!

本試験までには、「5時間30分で完成できる」という自信をつけておくことが必要です。
また、エスキースを進める上で、考えなくてよい点にこだわってしまい、本来考えなくてはならない点をみのがさないようにすることです。このためには、自分の図面を客観的に評価できるようにしておくことも必要です。


休憩時間


オンライン講義TOPページへ