
過去の類似課題
過去に出題された類似の課題を以下にあげます。
(設計製図試験課題一覧参照)

吹抜け空間
吹抜け空間は、エントランスホール・ロビーなどの共用部門や、閲覧スペース・ブラウジングコーナーなどの図書館部門に設ける場合が考えられます。
共用部門に吹抜け空間を設ける例として、平成4年の課題が参考になります。その一にもありますように、アトリウムがラウンジや憩いの場として位置付けられリフレッシュ空間としての機能が求められています。同時に、図書館部門と集会部門とを融合する位置に設け、円滑な動線処理が行われていることもポイントになってきます。
図書館部門の中で、閲覧スペースなどを吹抜け空間とする場合には、落ち着いた読書空間として自然採光や緑を取り入れることが考えられます。
また、屋外とのかかわりとして、外部の緑と空間的、視覚的に連続させた室内の緑化により有機的な関係をつくることがテーマの1つになることも考えられます。

吹抜け空間と避難動線
200m2程度の吹抜け空間を設けると、2階以上の階の平面は長方形でなく、L字形、コの字形、ロの字形などの形態になってくることがあります。
ここで注意したいのは、避難動線の確保と階段の取り方です。
コの字形やロの字形の形態になると、吹抜け空間をまわり込むように動線がとられるケースが多くなってくると思いますので、2方向避難上の階段までの重複距離には気をつけましょう。また、所要室を配置する場合にうっかりすると、室内を通過しないと一方の階段まで行けないなどということも出てくる可能性がありますので、エスキースの段階で十分チェックしたいところです。

事前に用意できるプラン
各部門のゾーニングや所要室の配置は、本試験を含み各課題ごとに検討していくべき内容になります。しかし、2時間目に作図時間の短縮方法として標準グリッドに納まるエレベーターと階段のパーツ、トイレのパーツについてふれたように、事前にプランを用意しておけるものもあります。
図書館の場合、書架や閲覧机のレイアウトを含めた閲覧室の構成パターンを準備しておくとよいでしょう。ちなみに、車いすでも利用できる書架間隔は心々180cmとされていますので、5mmの方眼2マスおきに配置していけばいいと思います。
また、集会機能が併設された場合に備えて、小ホールなどの座席の取り方もパターン化しておく必要があります。ホールの幅を14mとした場合、真中に1mの通路を取ると1列ちょうど20席ずつ配置できますので、要求された座席数によってホールの奥行を決めていけばいいことになります。

小ホールの設置
200m2や300m2の小ホールが併設されると、天井高も4m以上などの条件になってくると思います。このような場合に気をつけたい点をあげておきます。
- 大スパンになるので上の階に室を設けない
- 天井高が高いからといって、安易に階高を上げずに2層吹抜けとするか、最上階に設置する

学んだことのフル活用
本試験で吹抜けの条件に「上下階を階段で連結する」などとでてきてもあわてることはありません。ここで「やったことないからダメだ」と思ったら終わってしまいます。
これまで、一般利用者の階段をシャッター区画してきたのは何のためであったのか?よく考えてみればいいと思います。3階建であれば竪穴区画が規制されますので、各階とも区画しておく必要がでてきます。
2階建であれば竪穴区画の必要はなくなりますが、1,500m2区画や防煙区画を配慮して、2階の階段部分だけ区画しておけばいいのです。
これらのことを念頭において、2層吹抜けの上下階を連結する階段を表現すればいいのです。
メインの階段の位置はこれまでのプランニングの考え方にしたがって計画し、吹抜けを連結することに左右されすぎない方がいいと思います。あくまでも全体計画において最適な位置に階段を配置することが重要であって、これが要求条件にそわないようであれば、吹抜け部分に別に階段を設ければいいと考えることも必要です。この場合の区画は、2階の吹抜け面のみを考えればいいと思います。
本試験では、やったことのある課題と似たものが条件になることを期待せず、これまで学んできたことの1つ1つをフルに応用させることを心掛けて下さい。

合格するぞ!
本試験までには、「5時間30分で完成できる」という自信をつけておくことが必要です。
また、エスキースを進める上で、考えなくてよい点にこだわってしまい、本来考えなくてはならない点をみのがさないようにすることです。このためには、自分の図面を客観的に評価できるようにしておくことも必要です。
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