合格基準点を取るという目標について一言!

 

 
◆合格基準点とは

平成12年の試験から学科合格者の発表に併せて合格基準点が公表されています。
一級・二級・木造建築士とも共通しているのが、各教科の基準点が一律13点とされ、25問中半分以上を正解とすることが合格の条件となります。
また、4教科合計の合格基準点は、一級建築士67点、二級・木造建築士60点とされています。
教科ごとの基準点については、今後も「半分以上を正解とすること」と変わりはないものと予想されますが、4教科合計の基準点は、合格率の調整のため、年によって多少の変動があるものと考えられます。
各教科を13点ずつ得点すれば、教科ごとの基準はクリアできることになりますが、これを合計しても52点にしかなりません。
一級の場合で言えば、ここから更に15点以上得点しないと、最終的な合格基準点をクリアすることはできないことになります。
問題の難易度をみても、近年は難しくなっていると思えますが、基準点が70点近くになってきているということは、受験者全体の得点能力が上がってきていると言えるでしょう。
学科試験に合格するためには、5万人を超える受験者中、上位18%(合格率)程度に入らなければならず、これをクリアするためには、70点が受験者の目標とすべき得点と言えると思います。

◆70点(7割正解)と60点(6割正解)の重さのちがい

40点くらいしか取れないレベルから、努力により60点まで取れるようになったとします。
これは学習効果によって20点得点能力がアップしたことになり、ここから更に10点アップすれば、70点まで到達できることになります。
これを量的にとらえれば、「20点アップできたのだからあと10点くらい」と思えてしまうでしょう。
しかし、得点の質を考えると、60点までの20点と60点からの10点の重みはどうでしょうか?
60点までは、お手上げ問題を含め安易な判断やつまらないミスが4割は許されます。
しかし、ここからこの手のミスを3割まで落としていくには、解答の精度をかなり高めていかなくてはなりません。
したがって、何となく60点(6割)取れてしまうことはあっても、何となく70点(7割)取れることは、まず少ないと考えるべきでしょう。
また、逆の捉え方をすれば、6割だったら何とかなると考えることもできると思います。

◆合格基準点への得点の積み重ね

合格基準点へ到達する確率を高めておくためには、自己の得点方法の分析が必要です。
闇雲に70点をめざすのではなく、各教科・各分野ごとにどのように得点を積み重ねていけば、合格基準点をクリアできるのかという発想を持つべきです。
得意・不得意な分野には個人差はあると思いますが、一般的な得点傾向を加味し、以下に例をあげてみます。
合格者の体験談として「法規で20点以上取る」ということを聞くことも多いかと思いますが、法規は比較的得点を固めやすい教科であると言えます。
法令集を持ち込めるのですから「ど忘れ」することもなく、自転車に乗るのと同じで一度コツを身につけてしまえば、安定して高得点があげられるようになります。
ここで、まず法規の目標得点を22点としておきましょう。
次に構造力学の計算問題について、例年6問程度出題されますが、試験で用いる公式はそんなに多くはなく、これも比較的得点を固めやすい部分です。
「力学は苦手だ」という固定観念を拭い去ることができれば、対策が絞り込みやすい分、4点は目標とできるでしょう。
残りの一般構造・建築材料19問中6割取れれば、構造全体で15点は可能になります。
さあ、ここで目標70点の内37点まで達しましたので、計画・施工50問であと33点取ればいいことになります。
それぞれ17点ずつ取れれば34点になり目標到達となりますが、均等に取るのもなかなか難しいものです。一方を18点取っておけば、もう一方の教科が6割得点(15点)で33点になります。
70点の得点構成の一例を整理すると、以下のようになります。
[計画]18点[法規]22点[構造]15点[施工]15点

  • 計画は6割(15点)くらいしか取れないと思うのだったら、3点を残りの3教科に振り分けて得点構成を組み直してみればいいのです。
  • 問題が難しければ、合格基準点が66点になることだってありうるのだから、各教科1点ずつ少ない場合でも、合格することはあるのです。

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2001年6月15日
建築士の塾 木藤浩実


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