70点取るという目標(2000年)について一言!

 

 
◆70点という得点の意味

一級建築士学科試験の合格ボーダーラインが、昨年は70点前半まで達しているようです。
問題の難易度をみても、60点前半にボーダーラインがあった頃に比べ、問題がやさしくなっているということではなく、むしろ難しくなっているとも言えます。
にもかかわらず、ボーダーラインが高くなってきているということは、受験者全体の得点能力が上がってきているということになるでしょう。
学科試験に合格するためには、5万人を超える受験者中、上位18%(合格率)程度に入らなければならず、これをクリアするためには、70点取るということが条件となり、受験者からすれば目標とすべき得点になります。
マラソンでも、高速化の時代と言われ、そのトレーニング方法は、高速化に対応するものとなってきているようです。
試験においても、高得点化の時代を意識した学習方法をとっていく必要を感じます。

◆70点と60点の重さのちがい

模擬試験や過去問をやって40点くらいしか取れないレベルから、努力することで60点まで取れるようになったとします。
これは学習効果によって20点得点能力がアップしたことになり、ここから更に10点アップすれば、70点まで到達できることになります。
これを量的にとらえれば、「20点アップできたのだからあと10点くらい」と思えてしまうでしょう。
しかし、得点の質を考えると、60点までの20点と60点からの10点の重みはどうでしょうか?
60点までは、お手上げ問題を含め安易な判断やつまらないミスが4割は許されます。
しかし、ここからこの手のミスを3割まで落としていくには、解答の精度をかなり高めていかなくてはなりません。
したがって、何となく60点取れてしまうことはあっても、何となく70点取れることは、まず少ないと考えるべきでしょう。

◆70点への得点の積み重ね

70点へ到達する確率を高めておくためには、自己の得点方法の分析が必要です。
闇雲に70点をめざすのではなく、各教科・各分野ごとにどのように得点を積み重ねていけば、70点になるのかという発想を持つべきです。
得意・不得意な分野には個人差はあると思いますが、一般的な得点傾向を加味し、以下に例をあげてみます。
合格者の体験談として「法規で20点以上取る」ということを聞くことも多いかと思いますが、法規は比較的得点を固めやすい教科であると言えます。
法令集を持ち込めるのですから「ど忘れ」することもなく、自転車に乗るのと同じで一度コツを身につけてしまえば、安定して高得点があげられるようになります。
ここで、まず法規の目標得点を22点としておきましょう。
次に構造力学の計算問題について、例年7問程度出題されますが、試験で用いる公式はそんなに多くはなく、これも比較的得点を固めやすい部分です。
力学と聞いただけで鳥肌がたつ方も多いのが現実かと思いますが、難しいと勝手に思い込んでいる傾向があり、この固定観念を拭い去ることができれば、対策が絞り込みやすい分、4点は目標とできるでしょう。
残りの一般構造・建築材料18問中6割取れれば、構造全体で15点は可能になります。
さあ、ここで目標70点の内37点まで達しましたので、計画・施工50問であと33点取ればいいことになります。
それぞれ17点ずつ取れれば34点になり目標到達となりますが、均等に取るのもなかなか難しいものです。しかし、教科ごとの足切りラインを考えれば、悪くても14点は取っておきたいので、もう一方の教科で19点取れれば33点になります。
70点取る方法の一例を整理すると、以下のようになります。
[計画]14点[法規]22点[構造]15点[施工]19点
上の得点を見て気落ちするのではなく、このような得点構成を組立てたプロセスをもう一度振り返っておきましょう。

  • 得点が安定しやすい法規・力学で基礎得点を稼ぐ
  • 計画または施工で20点近い得点をあげる
  • 残りの教科・分野は6割程度得点すればよい

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2000年5月1日
建築士の塾 木藤浩実


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